東海自治体問題研究所では、ひろく皆さんから各自治体や住民組織、地域問題に
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行事の報告
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「明知鉄道見学会」 報告:山田 貢(会員)
2007年8月2日(木)「交通問題勉強会」では明知鉄道見学会を実施しました。
明知鉄道は国鉄明知線を引き継いだ第三セクターの地方鉄道で、1985年11月16日に開業しました。
明知鉄道ではグルメ列車などを企画し収益増に努力していますが、沿線では高等学校の統廃合があり、高校生の通学利用が激減するなど乗客が減少し、苦しい経営を強いられています。通学時間帯は気動車2両編成で、その他の時間帯は1両で運行しています。
9時17分に恵那駅を発車した列車の乗客は20数名。でも、この半数は我々見学会の参加者です。あとは地元の高校生とお年寄りで、他に観光客が2名乗車していました。
途中では33‰の急勾配や急曲線があって列車は殆どの区間で40km/hとゆっくり走行します。「見通しが悪いところで障害物に乗り上げ脱線しては会社の存続にかかわるので、すぐに止まれる速度、安全第一で走行している。」乗客もスピードより安全を望んでいるとのことです。
岩村で下車し、町並みを見学しました。駅前から岩村城址にかけての町中心部は伝統的建造物郡保存地区に指定されていています。今日は夏休みとはいえ平日なので観光客はわずかで、街中は静かです。
一番賑わうのは、ひな祭りや新酒の蔵開きで、この時には多くの人が訪れます。観光客は増加していますが、その殆どは自動車や観光バスで訪れ、滞在時間は観光バスがいちばん短く、自動車で訪れた人はゆっくりと昼食もここで食べるそうです。明知鉄道を利用する観光客は繁忙期を除いてはわずかです。
この後、11時59分発の列車で明智まで行き、明知鉄道の事業説明を受けました。乗客数の推移、赤字の補填、イベント列車、沿線のボランティア活動、東野駅に高齢者福祉施設を併設するプランなどについての話を伺いました。
最後に大正村を見学しました。時間の都合で全部見ることはできませんでしたが、大正期に建築された建物が保存され、資料館などに活用されています。観光客は年間10万人(開村時の5分の1)まで落込んでいます。国道沿いに大駐車場があって、観光客の大半は自家用車や観光バスで訪れます。
明智町や岩村町は恵那市に合併されました。沿線住民の交通手段は自動車で、鉄道を利用するのは高校生と高齢者です。
新しい道路も整備されて、交通の流れは恵那市街よりも瑞浪市へ向かっています。瑞浪駅前と明智駅前の間には路線バスも運行されていいます。
一方、恵那市では地域循環バスや福祉バスを運行しています。今後具体化するであろう「新地域旅客運送事業」では明知鉄道を活用し、地域住民と共に運行する地域鉄道の模範となることを期待します。
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第33回 東海自治体学校(2007年5月20日)
第33回東海自治学校を5月20日、愛知県勤労会館で開催しました。当日の参加者は270名(昨年294名)でした。
当日、市橋学校長のあいさつの後、全体集会は、元気が出る地域と職場からの報告として、「高齢者福祉を良くする私の提案」犬山・今井あんきの家施設長 村田恵子さん、「二千人の市民アンケ−トの取り組み」豊橋市職労・山田章さんにお願いしました。
基調講演は、「論説室から世界が見える」と題して、東京新聞・論説主幹 山田哲夫さん(中日新聞・東京本社)にお願いしました。
午後は、1時30分から、
講座1 「美しい国」の憲法を知っていますか?
講師:本秀紀愛知憲法会議事務局長(名古屋大学)
講座2 いま、自治体と自治体労働者に問われるもの・・・
−青年がつくる自治体の明日−
講師:林克自治労連政策運動局長
分科会は、
@徹底討論「改善したい、福祉・医療」
コ−ディネイタ加藤孝夫(日本福祉大学)
A地域づくりと住民自治
助言者:中田實(愛知江南短期大学)
B21世紀の子ども達の豊かな保育を見すえて
C住民の足"バス"をどうする
助言者:森田優己(桜花学園大学)
D公務・公共サ−ビスのあり方
助言者:市橋克哉(名古屋大学)
E都市と農山村から自治体自立を考える
助言者:山田公平(市町村合併・自治体自立研究会座長)
有本信昭(岐阜大学)
F子どもを育む豊かな給食
助言者:新村洋史(中京女子短期大学)
G水とみどり・上下流域の取り組み
助言者:丹羽健司(矢作川水系ボランティア協議会会長)
の2講座・8分科会が開催されました。
基調講演の山田哲夫さんは、今年一年の中日新聞の主張として、元旦の社説に「新しい人間中心主義」ということ書きました。
いま、私たちは、「市場経済主義」という基準に対して「新しいヒュ−マニズム」の視点で物事を考えるべきではないかと提起され、憲法および9条はますます崩すことの出来ない大切なものです。と強調されました。
参加者からは、マスコミの内情や「社説」のもつ意味、憲法の大切さが改めて解って良かった、などの感想も寄せられました。
す。
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第1回・よくわかる市町村財政分析講座
2月18日(土)、愛知県勤労会館で第1回「よくわかる『財政分析講座』」を、講師に「住民と自治」に連載中の大和田一紘先生、運営に新家さん(三重)、川村さん(愛知)の協力を得て開催し、33人の参加がありました。
参加者は、自分の自治体の「決算カ−ド」を持ち込み、先生の解説で分析カ−ドに書き込んで(入力)いきました。数字と格闘しながらも、「財政分析の手法が解った」「公債費、物件費に問題があることが解った」「着目する点が理解できた」などの感想がありました。
先生からは、「いっぺんにやらなくて良いからコツコツやりましょう」と激励がありました。
第2回は、4月22日に「入力支援」として、午後2時から愛知県勤労会館で開催します。
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「自治体自立計画の実際を朝日町・御浜町に聞く」を開催して
11月27日(日)、「みえ・市町村財政を考える会」の特別例会を伊勢市で開催し、20自治体34名(内・県外6自治体8名)が参加ありました。
この会は、三重地方自治研究会と東海研の共催で、二月に行った「これならできる市町村財政分析講座」の参加者に呼びかけて、四月から三重県内の合併しなかった12自治体の有志等が行っている財政研究会です。『住民と自治』12月号の鳥羽市の報告はその事例です。
今回の特別例会は、財政自立計画を公表している朝日町の田代町長と、同じく自立を選択した御浜町の職員組合委員長の笹ノ内さんからの報告と、初村ゆうじ先生のコーディネーターで討論を行いました。
田代町長は、住民の直接サービスを削減しないでの財政執行や、団地造成による固定資産税の増収などを図ってきたが、一万人以下の自治体への交付税の段階補正の縮小による減収で予算編成に苦労していること等を話されました。
御浜町の笹ノ内委員長からは、リゾート開発のための第三セクターの失敗を明らかにして、財政危機克服の自立計画と、事務事業見直しに全職員参加で取り組んでいる事の紹介がありました。
報告の後、参加者の活発な討論があり、初村先生から自治体自立財政の取組み事例とポイントについて報告いただいて閉会しました。
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第13回岐阜県地方自治研究集会を開催
構造改革攻撃との闘いの鍵は住民との共同の運動に
11月13日(日)、土岐市セラトピアを会場に「第13回岐阜県地方自治研究集会」が「自治体のアウトソーシングと暮らし」をテーマに、県内各地からの報告と進藤兵教授(名古屋大学)の講演で開催され、52名の参加がありました。
各地の報告は、
@保育所民営化後も保育内容の充実をめざした大洞保育園・保護者会の運動(岐阜市)。
A嘱託職員の増加と業務への影響(多治見市)。
B指定管理者制度の導入とアウトソーシングの実態(各務原市)。
C事業団の完全民営化と労働条件の切り下げとの闘い(社会福祉事業団)。
が報告されました。
進藤先生から、自民党の憲法「改正」案には地方自治の条項の改悪も含まれていることが指摘されました。
自治体業務の民営化について「基準となる公立のサービス(人権保障、公平性の確保、最低基準の厳守)があることで民間サービスの質も確保されている、すべて民間任せにすべきではない」。
現在の民間化は、住民の税金が民間企業の儲けの標的になっており、住民との共同の運動が本当に大切になっています。と指摘されました。
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2005年10月13日、第33回総会の報告
2005年度第33回東海自治体問題研究所・総会を開催
地域での「研究会づくり」を支援
来夏の自治体学校名古屋開催の成功を
10月13日(木)、東海自治体問題研究所第33回総会を名古屋市教育館(栄)で開催しました。
市橋理事長は、「今後の自治体をめぐる動きの中に、指定管理者制度を使ってそれまでの行政施設の管理を、行政側が地元自治会(自治組織)を取り込んで肩代わりさせる動きもでており、公共サ−ビスや住民自治をめぐる問題が地域での争点にもなる状況になっています。来夏、名古屋で開催される自治体学校の成功と、地方自治と住民自治の発展に向け研究所の役割を発揮しましょう」と開会あいさつがありました。
総会は、中村敏子理事を議長に選出し、亀谷事務局長から、事業報告・決算報告、来年度事業方針・予算案を提案し、議長が代読した会計監査報告を含め参加者の拍手で承認しました。
来年度事業では、来年7月28日〜30日名古屋市内を会場に開催される全国自治体学校の成功に向けて、市橋理事長を実行委員長に現地実行委員会を発足させたことを報告し、研究所として総力を上げて取り組むことを確認しました。また、この取り組みの中で「会員」拡大を図ることとしました。
「会員」拡大では、04年度一年間で57名の増、59名の減で会員数は865名(年度当初から-2)という状況で、研究所の財政基盤の確立・研究活動の発展のためにも「会員拡大」が第一の課題です。そのため、新たに「入会のしおり」を作成しました。皆さんの活用をお願いします。「会費」未納者問題では、年度当初158であったのが年度末で59人となり、多くの方にご協力いただきましたが、この解消が大きな課題です。
研究会は、昨年度新たに「介護保険研究会」(助言者加藤孝夫氏)が立ち上がりました。現在、「災害研究会」が準備されています。また、今年度は、地域に「まちづく研究会」とか「○○地域研究会」を設置することを研究所として支援していくことにしました。現在、東三河地域で準備のための「懇談会」が始まっています。また、今後の研究所の方向を検討する「東海自治体問題研究所長期発展計画づくり」を提案しました。
今後の大きな行事としては、11月13日岐阜県地方自治研究集会(セラトピア土岐)、2月「大和田式財政分析講座」予定、5月21日(日)第32回東海自治体学校開催(場所:愛知大学・車道校舎)、7月下旬全国自治体学校が準備されています。
新年度役員では、伊藤栄理事・森正理事が退任され、前任者と交替して大橋宗明副理事長(名古屋市職労)、梅野敏基副理事長(自治労連愛知県本部)、藤原章雄(愛高教)、加藤隆則(港職労)、岡田正(市労連)が新理事となり、市橋理事長以下42名全員と高木輝雄監事・澤田紳一朗監事、亀谷博光事務局長の体制が承認されました。
議事終了後、私の提案−農と共生するまちづくりを−と題して、古田豊彦会員(中央設計前名古屋支店長)から講演がありました(11月所報をお読み下さい)。
(文責:亀谷事務局長)
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第14回三重地方自治研究会
2005年4月16日(土)13:30〜
アスト津交流スペ−ス
「地域医療と福祉」の研究会を開催。 参加者20名
報告:「地域医療と福祉」−国民健康保険を中心として−
(長友 薫輝 氏:三重短期大学)
はじめに、現在の国民生活の現状について、生活不安・困難、階層分化の進展及び生活の再生産失調の状況を数字をあげ丁寧に説明されました。
そうした中で社会保障構造改革が進められているが、その方向性として、社会保障の「総保険化」がある、として「社会保障の機能」に触れ、社会保障構造改革の意図、「総保険化」の影響、そして社会保障の一つである国民健康保険に焦点を当て分析をされました。
保険原理の特徴は排除原理にあり、「負担なければ給付なし」の言葉に象徴される。(ふつうであれば、社会政策的な配慮―社会原理の修正を受けるが今日の展開はむき出しの排除原理にある。)
国保料の滞納は、本来国保の役割である医療保険制度の補完・代替的なセーフティネットとしての国保からも排除されることになる。「資格証明書」や「短期保険者証」を発行された加入者の受診率が極端に低いことにみられるよう、受診抑制による健康阻害が起きていることが考えられる。
三重県は、資格証明書発行率は全国2位(2003.6月)となっている。現在、医療保険改革が計画され、三位一体の改革でも国保運営の広域化(県が保険者)が企図されている。
広域化により、
@国保料平準化による値上げで滞納者は増加、
A市町村は保険料の徴収業務のみとなり、地域住民の実態が反映しにくくなる、
Bしかし、国保の問題点の共有化が図られ、改善要求・運動の拡大の可能性ができる。
三重県は、2次医療圏(4医療圏)となると思われる。
最後に、地域医療及び地域福祉に関して、「管理」(健康管理政策、地域社会の管理)と「保障」(住民の生活困難・要求への対応・保障)の両方の側面があるが、「管理の単位としての地域でなく、共同の努力の拠点としての地域」という視角から取り組みを進めよう、と結ばれました。
以上、たいへん中味の濃い内容をわかりやすくお話しいただきました。
後の討論では、「国保料の値上げに対抗して、国保会計への一般会計への繰り入れの正当性をどう説明したらよいか?」等、実践的な論議も出され、先生のお話から国保のセーフティネットとしての性格を踏まえることの大切さ(他の保険制度と並列の単なる一保険ではない)、具体的な事例としては鈴鹿市から、「県内一保険料が高いことが県内一滞納者が多いことにつながり、国保料を値下げさせた」ことなどが話され、市町村同士の交流も進みました。
※書籍紹介「介護地獄アメリカ〜自己責任追求の果てに〜」大津和夫著(日本評論社)
日本の「アメリカ化」が進む中、公的な介護保険制度がないアメリカの悲惨な介護状況を学ぶ好著として要約紹介しました。
介護保険改正法案の論議の中で(参加者からの発表)
厚生労働省の家事サ−ビスが「自立を妨げている」の宣伝は誤り
訪問介護事業所・ヘルパーの実証的検証で明らかに
・介護保険の見直しが、国会で論議される中、一つの大きな柱である「軽度の要介護者に対する給付が制限される問題」で、その前提となっている厚生労働省の理論的前提「要支援・要介護1の高齢者に対するサービスが「自立をむしろ妨げている」との主張に対し、この間、実際にいくつかの訪問介護事業所で実証するための取り組みを進めてきました。
その結果の発表が、参加者からありました。その結果
○「維持・改善」は(平成15→16年度;引き続き要介護認定者196名の集計結果)
要支援 60%
要介護1 84%
要介護2 77%
要介護3 89%
要介護4 80%
との結果で、厚生労働省の言い分は覆ったわけですが、それ以上に、この取り組みを通してヘルパー自身、自分たちの仕事が高齢者の意欲を引き出し、状況改善に大きな貢献をしたとの自信になり今後の運動につなげることができると大喜びでした。
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よくわかる「市町村財政分析」学習会
− 大盛況でした −
2月9日(水)アスト津で、三重地方自治研究会と共催した「財政分析」学習会は、当所予定30人を上回る36人の参加で大盛況でした。
講師は大和田一紘氏(埼玉大学、「住民と自治」に連載中)です。
参加者は、一日数字と格闘しながら「財政分析のノウハウ」をおみやげに出来ました。
三重では、この学習会に参加した方が中心となって「三重自治体財政を考える会」を発足させました。
研究所では、5月29日開催の東海自治体学校でも大和先生を講師に「財政分析」講座を設置します。
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第21回市町村合併研究会
7月31日(土)10時〜 於:名古屋市立大学
7月31日に開催した第21回市町村合併研究会では、山田公平氏から「愛知県における市町村合併の特徴」という報告がなされた。
報告では県下の合併の地域的・類型的な特徴が整理され、合併の計画と理由が、住民の関心と理解が得られていない状況などが提示された。
(文責/山田明)
*次回の第22回研究会
・9月11日(土)14時から
・名古屋市立大学人文社会学部602セミナー室
・報告は立石芳夫「三重県における市町村合併の動向」ほか
なお当日、車で来られる場合は事前に山田まで連絡を。
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第20回市町村合併研究会
6月26日14時〜 於:名古屋市立大学
久しぶりに開催された研究会では、まず山田公平氏から「市町村合併の現段階」という報告がなされた。合併新法による第2次合併が、「地方構造改革」のもとで協力に推進されつつある。基礎自治体の強行実現・広域自治体レベルの制度改革の急展開・地方自治改革の新潮流という3つの側面から問題を把握していく必要が強調された。
ついで山田明が東海3県の合併動向とその特徴、日比雅順氏が飛騨市の状況を報告した。今後の研究課題として、「合併市型」「合併進行型」「合併破たん型」「自立型」などに類型化して、当地域の合併パターンを整理検討していくこととした。
(文責:山田明)
第21回市町村合併研究会 案内
*7月31日(土)10時から
*名古屋市立大学人文社会学部棟602セミナー室
車で来られる方は必ず事前に山田まで連絡を。
*テーマは当地域の合併動向、「合併パターン」の類型化とその特質について、など
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第18回交通問題勉強会報告 堀部國雄(勉強会事務局)
自動車の社会的費用について
第18回交通問題勉強会は、「自動車の社会的費用について」のテーマで12月18日に開きました。(自治労連会館・9人参加)
自動車の便益に対して、地球温暖化、道路混雑、道路公害、交通事故などのマイナス面の社会的費用のうち、当事者が負担している内部費用の他、当事者が負担せず第三者に転嫁している外部費用の考え方について、森田先生を座長にフリー討議ですすめました。
勉強会は陸上交通全般を対象としていて、本題に入る前に情報交換を行っております。今回は高速道路反対運動の先頭に立っておられる大川浩正さんから新刊図書の『路面電車ルネッサンス』の紹介がされ、建交労県本部の谷藤さんからは、トラック輸送業からみた改正NOxPM法での物流の影響問題、重大事故の多発問題、高速道路の料金問題、運送業界の重層的下請構造問題の説明がされました。いずれも本題との関連性が強く、質問が出され意見が交わされました。
自動車の社会的費用を考える場合、自動車の所有や駐車場は内部費用の固定部分に分類され、運転や移動時間、運転者自身が負担する事故の費用は内部費用の可変部分となり、それ以外の道路施設や大気汚染、土地利用への影響など多くの面が外部費用として一応分類されています。しかし、社会的費用(外部費用)をどのように規定するかは、人によって議論の分かれるところです。
勉強会では上岡直見氏が書いた『自動車にいくらかかっているか』を主体に、議論を身近にするため、名古屋市の15年度当初予算から道路関係や環境費など、可能な限りの費目の金額を抜き出し積算して、一つの目安としましたが温暖化、大気汚染、騒音など過去・現在・将来にわたる社会的費用全体像を理解するための初期的資料作成は容易ではなく、不十分なものでした。今後は市内交通に係る警察・救急費用を付け加えていく調査とか、各年度も積算した連結資料を作り一分野でもより正確にする必要性があります。
社会的費用を問題にする意義は、被害の未然防止と政策を提起することにあり、自動車の保有・運行に社会的費用がかかっていることを、実証的に示し計測することによって環境負荷を軽減し、その費用を内部化(自己負担)するためです。
このテーマを選んだもう一つの理由は、敬老パスの一人あたりの年間単位が他都市より高いと指摘されている問題です。市内の保有されている自動車1台あたりの社会的費用と対比して、どうなのか調べたいことでした。結果は目くじらを立てる程の費用ではなく、むしろ敬老パスのほうが社会的費用が少ないと考えるのが妥当のようです。これは、たたき台とした資料上からで、これから討議されるはずです。
意見は続々出始めました。次回も同じテーマとすることになりましたが、最初に飛び出したのは、もう30年前になる宇沢弘文先生が書いた『自動車の社会的費用』という本です。岩波新書版で現在31版を重ね、知る人ぞ知る名著で移動に関する市民の基本的権利獲得を目指すため、あるべき都市交通の姿を示唆しています。「路面電車が儲かるようにできないだろうか」「この資料を見ると自動車のほうが得ということにならないだろうか」、次回の討議は面白くなる予感がしました。
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−−− 第34回現地に学ぶシリーズ −−−
第24回ごみ問題研究会 長谷川洋二(研究会事務局)
三重県多度町−RDF施設について現地で学ぶ
ごみ問題研究会では、研究所現地に学ぶシリーズとして、2003年8月に爆発事故を起こし、7人の死傷者を出したごみ固形燃料(RDF)発電所(三重県多度町)を11月25日に訪ね、RDFについての問題点などの話し合いを行いました。
最初に、現場で三重県企業庁職員から説明を受けました。爆発したタンク(貯蔵槽)は、すでに撤去され、土台部分の取り壊しの工事が行われていましたが、現場付近の建物には、爆発のひどさを示す傷跡が数多く残っていました。
県の説明によると、RDF発電所は、県内の6カ所のRDF製造施設と発電所の隣の桑名広域清掃事業組合から集められたRDFを燃やして発電を行う「ごみを資源エネルギーに変え、新たなる『高度リサイクル社会』の実現を目指す」ものとして県北部の多度町に建設され、2002年12月から稼働を開始していました。しかし、7月下旬からタンク内の温度が上昇したため、RDFの抜き取りと注水・冷却作業を行っていた。8月14日にタンクから熱風が発生する事故が起き4人が負傷、19日には爆発事故が起き、放水作業中の消防士が2人亡くなった。その後も放水を続け、鎮火した後、解体作業を行っている。
県の説明の後、場所を変え、桑名市の市会議員から説明を受け、その後、地元の人たちと懇談を行いました。
RDF発電所は、「全国RDF自治体会議」議長であった北川前知事が強引に建設したものである。タンクの異常は、7月下旬からではなく、稼働を始めたときから異常発熱などのトラブルが続出していて、正式な引き渡しをしていなかった。タンクは、農業サイロを転用したものである。住民に健康被害が心配されている。RDFを200qも離れたところから運んでいる。国のごみ行政広域化、大型化などにも問題がある。RDFをめぐる発熱や火災などの事故やトラブルは、三重県だけでなく全国で続出している。住民に大切な情報が隠されたまま建設が行われてきた結果がこの大惨事であるが、ガス化溶融炉も心配であるなどの意見が参加者から出されました。
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第17回交通問題勉強会報告 堀部國雄(勉強会事務局)
第17回交通問題勉強会は、10月6日に自治労連会議室で行いました。
テーマは、NPO法人(特定非営利組織)が、全国初の廃止路線代替バスの新しい運営(事業主体)とした「生活バス四日市(通称Sバス)」で、今年4月、四日市市北部で本格運行がされたので、その概要、経緯、論点を名城大の研究所に勤める谷田義弘さんから説明を受けました。
この日は、尾張旭市でコミュニティバスの運行を求めるメンバー4人と全運輸の組合の方が6人も参加されて、総勢18人で熱心に話し合いました。
運行路線は近鉄名古屋線の霞ヶ浦駅(かすみがうらクリニック)から、スーパーサンシ大矢知店〜四日市社会保険病院を結ぶ8q弱の距離に21カ所のバス停があって、運行間隔は5.5往復、土・日は運休。運賃は一律100円で、三重交通が小型バスによる委託運行をしています。
平成14年2月、路線バスの規制緩和によって三重交通がここ、垂坂(たるさか)線の廃止申請を提出したことにより、地元の住民から代替バス運行の強い要望が出て、地区の自治会長が市に相談。市から三重交通や地元商店につながりを持つ有力者を紹介され、その人から新しい形態のバス運行案を提示される形で、具体的に一歩を踏み出したそうです。
自治会長は積極的に推進役を務め、発足後は法人理事長になるのですが、サポーターとしての四日市市、運行受託者となる三重交通四日市営業所の協力のもと、5ヶ月間の無料運行期間を経て実現にこぎつけたそうです。
特徴的なことは、NPO法人が沿線事業者から協賛金を集めることで、この地域最大のスーパーサンシの月額30万円をはじめ1万円から3万円まで総額50万円の協賛金が運行維持の大きな財源となっています。行政の四日市市は、「市民自主運行バス事業補助金交付要綱」を設け、月額30万円を限度とする補助金を出し、運賃予定収入10万円の合計90万円が運行費と事務費に充てられています。
運賃制度は、基本の1回乗車100円ほか、回数券、定期券の性格を持つ応援券があり、二人が乗れる1ヶ月券1千円、6ヶ月券5千円、1年券1万円で、沿線の町中をNPOの会員が手分けして戸別訪問、電話の受付販売と車内販売がされています。
見学乗車をしてみて、この応援券での利用割合は高く、主に高齢者が買い物や通院目的に使い、喜ばれていました。また、社内の窓ガラスにバス停ごとの乗車人員の8月実績(1日80人平均)がはりだされ、この運行に対する意識を高める努力を感じましたが、利用するバス停が偏在していることや協賛事業者の収益に直結していないようでした。
今回のNPOによる「Sバス」の説明を聞いて、企画・立案の段階から住民が参画・主導する仕組みは、地域再生(コミュニティ)の必要な試金石であると思いました。
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第15・16回交通問題勉強会の報告 堀部國雄(勉強会事務局)
「人間回復の経済学」読書会
第15回・第16回交通問題勉強会が4月22日及び6月3日に自治労連会館会議室で行われた。参加者はいずれも8人で、勉強会は岩波新書版の神野直彦著『人間回復の経済学』を森田優己先生の解説を受け、意見交換した。
本のカバーに「好況時には過重労働、不況時にはリストラ。私たちはまるで経済に従属して生きているかのようだ。これは本来の姿なのか? 現在の閉塞状況は、構造改革で打開できるのか? いまこそ人間に従属する経済システムを作る絶好の機会…(後略)」とあるように、1982年から5年間政権の座に就いた中曽根首相の構造改革推進、引き継ぐ小泉内閣の政治はハンドルの切りまちがい、破局への道に向かい始めたと指摘している。
人間を経済人として把握するのではなく、ホモ・サピエンスつまり知恵のある人としてアプローチする。動物国家でなく人間国家であり、人間が自然に働きかける経済は、トータルシステムとしての人間の社会総体を支えている、という視点が財政社会学的アプローチで、社会総体を構成する3つのサブシステムとして、次のように説明されている。
(1)経済システム=等価物を交換する人間と人間の関係(お金もうけをしていい領域…競争原理)
(2)政治システム=強制力に基づく、支配・被支配という人間関係(お金もうけをしてはいけない領域…協力関係)
(3)社会システム=人間と人間との自発的強力による結びつき、共同体的人間関係(お金もうけをしてはいけない領域…協力原理)
森田先生は、この辺りを留意するようリードされる。
この書籍では、人間として生きる時間、空間、生活の場としての都市再生について書かれていて、EC欧州会議の所在地である、フランスのストラスブール市圏の画期的な都市交通対策が紹介されているが、先生は、「今、求められる交通政策は、公共交通が衰退しているから、公共交通をなんとかしようではない。地域の生活の質の向上をはかるためには交通はなくてはならないツールである。福祉、教育、環境政策全般との連携の中で、交通の役割を官gなえることが重要。そうすれば公共交通の財源問題などに対する考えが変わると。
さらに「交通事業の側からの発想ではだめ、人の側からの発想、交通需要ではなく人間が社会的人間として生きるための必要性から考えることが重要」とされた。
その他、岐阜県では道路特定財源をコミュニティバスの運行事業費に充てる話や新世紀福井生活交通ビジョンの話が聞けた。
参加者からは、名古屋市交通事業の現状が話題にされ、費用対効果を内部だけでみるのではなく、広く外部的経済効果を含めてみる必要があり、自分たちでも自動車などの社会的費用を含めた分析を行うことができないだろうか。次回の勉強会には、分析項目の骨子を準備することとなった。
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第22回東海豪雨研究会の報告 岩月嘉宏(東海研事務局)
「春日井市災害弱者対策聞き取り調査」
東海豪雨研究会では、豪雨3周年事業として冊子作成に取り組んでいます。
冊子のなかで「災害弱者対策」についてふれておく必要があるということとなりました。そこで、東海豪雨の際、すばやい災害弱者対策で新聞にも取り上げられた春日井市の取り組みを担当者から聞き取ることを目的に、2月21日に春日井市役所にて聞き取り調査を行いました。
春日井市では大雨注意報、洪水注意報が発令されると、災害対策本部が設置される前に、総務部、下水道部、市民経済部、健康福祉部、建設部、消防本部の6部の職員からなる警戒本部が設置され、初動体制が取られます。
注意報が警報へ切り替わると6部の長が招集され、6部部長会議により災害応急対策の方針が決定されます。そして、必要があれば市長に連絡し、災害対策本部の設置を要請することとなっています。
また、警戒本部は、所領の確認や気象情報などの収集、河川等の巡視を行います。
東海豪雨の際では、9月11日午前5時半頃には災害警戒本部が設置され、午後4時に気象協会から情報により3時間後に70ミリの大雨が予測されたことを受け、午後4時半過ぎには災害対策本部が設置されています。
そして、午後7時過ぎに一部河川流域で避難勧告を出しています。避難勧告を受けた健康福祉部は、高齢者・重度障害者に電話等で連絡し、自主避難が困難な方には、社協の協力のもと避難所に搬送しています。
このように、春日井市では他の市町村とは異なり、災害に対する初動体制がきちんと確立され、対応が素早かったことが言えます。東海豪雨を体験した市町村は、同じような大雨が今度降ったときは想定外ではありません。
春日井市のような対応が出来てあたりまえのはずです。みなさんの住む市町村は、はたして大丈夫でしょうか。
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第14回交通問題勉強会の報告 堀部國雄(交通問題勉強会事務局)
「名古屋市交通事業について」
第14回交通問題勉強会は2月17日、自治労連会館会議室に9人が集まって行われた。
テーマは『名古屋市交通事業について』で平成13年度決算の状況や事業経営健全化に取り組む交通局の姿勢などを話し合ったが、その決算や経営健全化計画の概要は次のとおりである。
(1)バスの運転キロ数を1.3%減らしたため、乗客が0.7%減の1日平均438.676人になった。これは予定量の445,400人を1.5%も下回る結果となった。
(2)地下鉄の運転キロ数は前年度とかわらないものの、1日平均の乗客は1,108,631人で1.1%の減少となり、予定量に対し、実績は2.6%下回った。
(3)バス事業の純損失は、前年度より赤字額が減少したが53億円を超え、年度末の累積欠損金は557億2364万円となり、地下鉄事業も単年度赤字が年々減ってきているが、純損失は164億7800万円となり、年度末累積欠損金が1894億1700万円に達している。
(4)この状況を交通局では「市営交通事業を取り巻く経営環境は年々悪化し、その度合いは深まっている」として、事業経営の健全化に向けて平成14年度から17年度までの4年間の期間で『市営交通事業中期経営健全化計画』を策定した。
計画の主な内容は、
1)企業内努力の推進として、人件費の削減を35%、経費の削減10%を目標、
2)市バスは地下鉄などの開業に合わせ、路線の再編成や運行回数等の見直しで、1日当たりの運行キロを25%減らす。それによって、初年度に比較して1日6万人の乗客が減少する見込み、
3)地下鉄は利便性の確保を図りつつ運行回数の見直しを行い、本年の3月27日から鶴舞線と桜通線の昼間・夕間帯の運転間隔を粗くする(例えば6分→10分間隔)、16年度には東山線、名城線など各路線全体に同様な見直し、
など。
交通局では『市バス・地下鉄のあすに向けて』の冊子を10万部発行して、市民・利用者からの意見を求め、その声を近くに予定されている市長の諮問機関「名古屋市交通問題調査会」にとりあげるものとみられる。
(5)このように減量経営を目指すことは、交通問題調査会が答申している@都市機能を維持する都市装置、A自動車問題への対応、B市民の移動可能性の保障、C災害時などの役割、という公共交通優先の交通体系形成の重要性に対し、消極的施策への転換を意味するものである。
(6)勉強会では「地下鉄事業の支払利息が人件費を上回り経常損失を大きくしている」「もう地下鉄建設は止めて、LRT(近代化された路面電車)の建設を進めるべきではないか」「交通事業に道路財源の繰り入れを急ぐべき」「今の補助金制度の在り方が変わる」「名古屋圏の総合的輸送体系を見直す運輸政策審議会が持たれるのではないか」など、意見や情報が交わされた。
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第13回交通問題勉強会の報告 堀部國雄(勉強会事務局)
「世界遺産 白川郷の交通マネジメント実験」
第13回交通問題勉強会は、11月18日、自治労連会議室に9人が集まって、交通社会実験『世界遺産 白川郷の交通マネジメント実験』について、森田優己先生から学びました。
この社会実験は、国の道路政策の進め方として、地域から発案された先進的な施策について、その有効性や課題を確認するため、関係者が協同して社会実験を実施し、本格的実施に向けた判断材料とする一連の取組で、平成10年度から道路空間の使い方、物流・駐車対策、バス利用の促進など各地で行われています。
今回のテーマも、その一つで昨年10月に「観光地の交通円滑化・情報提供」の実験が行われ、それに合わせて森田先生たちも白川郷の持続的保全方法に関する研究をするため参加されたときの報告でした。
先生の説明によると「白川郷は、山村という地勢条件のために、観光客・住民のいずれもが自動車交通を前提とせざるを得ない観光地である。東海北陸自動車道の延伸(1999年11月)や安房トンネルの開通(97年12月)など道路整備の進展は、荻町合掌集落の世界遺産登録(95年12月)以後における観光客急増に大きく寄与してきた。
しかし、年間100万人を超える観光客の来訪は、人口約2000人の小さな農村の受け入れ能力をはるかに超え、深刻な観光公害を引き起こしている。」という、交通条件の緩和のためでした。
実験は、紅葉シーズンで観光客の最も多い3日間のうち2日間を車両進入制限して、
(1)電気自動車の体験乗車、
(2)車両進入制限が観光客、村民にどのように受け入れられるか、
(3)進入制限による土産物店、観光業者への影響、
(4)代替移動手段の妥当性の検証と改善点の把握、
(5)駐車場予約システムのニーズはあるか、
(6)駐車場予約システムは観光行動の変化(コントロール)を促せるか、
という点でした。
この実験は車両進入制限によって白川郷地区にふさわしい静かな環境が実現し、観光客、村民ともに良好な評価を得たとしています。
先生たちのグループは、荻町合掌集落世界遺産を持つ農村リゾートであり、滞在2時間程度の「素通り観光」よりも、山村の日常の暮らしや遊びそのものが重要な観光資源であるので、交通渋滞・混雑によって自然環境・生活環境を侵害しないため白川郷における潜在的観光資源を掘り起こし、滞在型観光へ転換、農村文化の吸収の観点から、いくつかの観光モデルコースを提案されています。
それと交通需要マネジメントを核とした観光交通戦略として
(1)荻町地区内は村が許可する車以外の通行は認めず、歩行者天国とする、
(2)ツアーバス・自家用車からの乗り換えを行い低公害車を利用した無料シャトルバスの運行と駐車場の完全予約制、
(3)無料ないし100円での観光コース周遊バスの運行、
(4)環境協力金として1000円程度の徴収も提起されました。
これらの効果を発揮するためには、白川郷観光に係わるすべての人々の世界遺産に対する誇りとその保全へむけての「自覚化作用」が必要と結ばれました。
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